今から約1300年前に成立した『日本書紀』という歴史書があります。ここには、小竹祝(しののはふり)と天野祝(あまののはふり)というゲイカップルの記述があります。
日本で残っているLGBTの記録としては最古でしょう。
これだけでなく、『源氏物語』など有名な古典文学にも同性愛がでてきます。
歴史的に、同性愛に対する日本人の考え方は、とてもおおらかなのかもしれません。
最近では、美輪明宏という歌手・俳優がとても有名です。この人の生まれながらの性別は男ですが、いつも美しい女性の姿をしています。
すでに亡くなっていますが、作家の三島由紀夫との関係もよく知られています。(三島由紀夫は結婚してお子さんもいました。)
三島は、美輪明宏に「君の短所は俺に惚れないことだ」と言いました。
日本人は、そのエピソードを美しい文学のように思っています。
美輪明宏 ↓
ところで、日本人は、もちろん夫婦や家族でも旅行に行きますが、男同士、女同士の友人で旅行して、同じ部屋に宿泊するのは普通のことです。
ホテルや旅館の従業員たちにとっては、顧客がカップルでも、普通の友人たちでも関係ありません。
LGBTフレンドリーのホテルでなければ宿泊を断られるというのは、誤解です。
そもそも日本には「旅館業法」があり、宿泊拒否はホテルにとって、とても難しいのです。
ホテルや旅館は、次の場合を除き宿泊を拒んではならないとしています。(旅館業法第5条)
1.宿泊しようとする者が伝染性の疾病にかかっていると明らかに認められるとき。
2.宿泊しようとする者がとばく、その他の違法行為又は風紀を乱す行為をするおそれがあると認められるとき。
3.宿泊施設に余裕がないとき。
2.の「風紀」が気になるかもしれませんね。
具体的には、例えば、宿泊しようとする者が次に掲げる場合には該当しうるものと解釈されるとされています。
・暴力団員等であるとき。
・他の宿泊者に著しい迷惑を及ぼす言動をしたとき。
・宿泊に関し暴力的要求行為が行われ、又は合理的な範囲を超える負担を求められたとき。
あなたは暴力団員ですか? あなたは、他の人に迷惑をかけますか?
そうでなければ、ホテルがあなたを宿泊拒否するのは法律違反です。
それから、日本では温泉でリラックスするのもいいですね。ぜひ楽しんでいただきたいです。
温泉旅館では、男女別に分かれた大浴場で入浴できます。
なお、タトゥーがある人は、入浴を断られる場合がありますので、注意してくださいね。
タトゥーについての記事はこちら ↓
なぜ日本では入れ墨が嫌われるのでしょうか?
大浴場の女湯と男湯は、生まれながらの性別で決められた浴場を利用します。
もし不都合がある場合、また、タトゥーのため大浴場が利用できない場合でも、がっかりする必要はありません。
旅館によって、貸切風呂があったり、小さな露天風呂つきの客室があります。ここは、プライベートの空間ですから、誰も気にする必要はありません。
かぐやライゼビューローは、このような旅館を手配することもできますし、もし心配なことがあれば相談にのることもできます。
素敵な日本旅行を楽しんでくださいね。